【県庁職員は激務です】覚悟がないならやめとけ。現役職員が本音を語る

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県庁職員ってどんな仕事しているかわからないけど忙しいのかな?

公務員は暇って聞くから県庁職員に転職すれば自分の時間が増えるかも!

このように思う人も多いのではないでしょうか。

世間から公務員は「楽」なイメージを持たれることが多く、公務員になりたい人も多いと思っています。

しかし、実情をよく認識しておかないと、公務員になった後にイメージと全然違った!となると、後悔する可能性が高いです。

そこで今回は「県庁職員」にスポットを当てて、県庁職員の実情を現役職員として10年以上働いているこげ太が本音ベースで語ります。

こげ太

私は人事課や財政課といった激務部署も経験しているので、この記事を読めば県庁が激務である理由や実情が全てわかります!

市役所については、元市役所職員:しばちゃんが実体験をもとに解説しているので、よければこちらも読んでくださいね。▼

目次

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結論:県庁職員は激務である。覚悟がないならやめとけ。

県庁職員は激務である。これが私が思う本音です。

県庁にはたしかに暇で楽な部署もありますが、そういったところに行けるのは一部の人です。

そういった覚悟を持って入庁しないと、いざ自分が激務な部署に配属されたときに耐えられない可能性が高いです。

こうしたことを言うと、

民間企業の方がノルマとかあって激務でしょ。甘いんじゃないの?

と思われる人もいると思いますので、しっかりとその理由を解説していきます。

なお、この記事は県庁職員の地位を貶めようと思っているのではなく、

  • 県庁職員になりたい人
  • 県庁職員に興味を持っている人
  • 県庁職員に内定を貰っている人

が、入庁前のイメージと現実のギャップがないように、私が思うリアルを伝えたいと思っています。

本記事における激務とは、長時間勤務や精神的負担が大きいことを指しています。

全部の職場が激務なの?

県庁の部署全てが激務と言っているわけではありません。

定時後すぐに帰宅できる部署や、時間内もそれほど忙しくない職場は存在します。

具体的には、

  • 出先機関 (本庁に比べて業務が少なく、比較的な簡単な仕事が多い)
  • 本庁でも会計・職員厚生・統計など (内部の仕事や単純作業が多い)

こういった部署は時間に余裕があると言えますが、実際に異動することは困難です。

それは、

  • 育児休暇から復帰した職員、時短勤務の職員が主に配属される部署
  • 能力・性格を考慮した結果(=仕事ができない、性格がやばい人が配属される)

といった理由です。

ですので、これから県庁職員を目指す人は、「ちょっと忙しい~激務部署」に配属されると思っておいた方が精神衛生上よいと思います。

今回はそういった事情も踏まえた上で、県庁は基本的に激務であると認識しておいた方がよいということを説明していきます。

そもそも県庁職員のメリット・デメリットは?

県庁職員のメリット・デメリットの詳細については、こちらの記事をご覧ください。▼

主なメリット・デメリットは、

主なメリット

  • 福利厚生が手厚く安定している
  • 社会的信用がある
  • 広域的な仕事ができる
  • (市役所に比べて)休日対応や突発的な業務が少ない

主なデメリット

  • 給与や出世が成果主義とは限らない
  • 議会・議員対応がある
  • 仕事の種類が広範囲で複雑
  • クレーム対応・残業が多い

であり、県庁職員などの公務員は身分が安定していて社会的信用もあり、一般的にはなりたい職業だと思います。

公務員の世間のイメージって、

  • 定時にすぐ帰れる
  • 時間中もぺちゃくちゃ喋って暇そう
  • 誰にでもできる簡単な仕事

と思っている人もいるようですが、そんな部署は一部だけです。

私が思う県庁が激務な理由を次から説明します。

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県庁が激務な5つの理由

県庁職員が激務だと思う主な理由は次の5つです。

そもそも職員数が減っている

皆さんは県庁の職員数がどれだけ減っているのかご存じですか。

時点一般行政職の人数
平成5年324,318人
令和4年236,539人
増減数▲87,779人
(参照:令和4年度地方公共団体定員管理調査

一般行政職という区分は、窓口の事務職員や土木・農林といった技術職員など、皆さんがイメージする県職員のことです。

平成5年は平成で一番職員数が多い時点なのですが、約30年前に比べて約8万7千人も職員が減っています。

黒しば

でも日本の人口が減っているからその分業務が減っているんじゃないかな。職員数が減るのも当たり前じゃない?

そんな単純なものではありません。

どれだけ人が減っても業務自体が無くならない限り、その業務にかかる負担はゼロにはなりません。

その業務を適当にやるわけにはいかず、業務に関する法律や制度を理解しないと住民からの問合せに対応できませんからね。

職員数が減れば一人当たりの業務が増えるので、時間外勤務(残業)も増えて必然的に忙しくなります。

こげ太

通常業務で手一杯なのに、災害なんて起きたら人が足りないのは当たり前だと思うんですよね。

事業は減らず増えるばかり

事業にスクラップアンドビルドなんてほとんどありません。基本はビルドアンドビルドです。

黒しば

なぜやめられないの?予算もかかるんじゃないの?

反対する人がいるからです。

地元住民、既得権益のある団体、議員などたくさんです。

事業はやめられないので、新規で事業を行ったり国が新しい制度を作ればその分プラスで業務が増えます。

こげ太

みんなが納得できる事業は無理なので、どこかで線を引かないといけませんがそれが難しいです。

また、無駄な仕事や不毛な仕事も多いです。

  • 細かい体裁や言い回しの修正(文字のフォントや大きさなど)
  • どんなことでも起案・決裁が必要
  • 何の役に立つのかわからない大量の調査

事業は減らないし無駄な仕事も多いので、残業も多くなってしまいます。

議会・議員対応が面倒くさい

年に4回議会が開催されますが、ここでは議員から県に質問があり、県は質問に回答する必要があります。

議会と一括りにしていますが、本会議と委員会の2つがあります。

本会議は皆さんがイメージされる議会で、議員全員が集まった場所(議場)で、議員が県に質問し、知事含めて県側が回答というものです。

委員会はそれよりも規模が小さく、県が議会に提出した議案について詳しい審査を行うために開催され、ここでは本会議よりも細かい話が出ます。

イメージとしては、

・本会議(議員全員)
 →事前に質問内容が知らされる。知らされるのは項目だけか全文なのかは自治体によって異なる。県は質問内容が判明したのち、答弁(回答)を作成し、本会議で回答する。

・委員会(土木委員会、農林水産委員会など専門の委員会が複数ある)
 →事前に質問内容が知らされず、その場で議員が思ったことを聞き、県側は回答する。

であり、どちらも準備が本当に大変です。

本会議の答弁は一言一句慎重に考えないといけませんし、委員会は何を聞かれるかわからないので膨大な準備が必要になります。

また、議会以外でも議員は有権者の代表なので、県の事業のことを色々と聞いてきます。

だって有権者の代表ですからね(二回目)、適当なことはできません。

県議会議員

●●法の許可について○○業者が申請したけどダメだと言われたみたいだがなぜだ?○○業者は県の説明する理由に納得できないと言っている。

こげ太

それは▲▲という理由で許可できません。○○業者にもきちんと理由も伝えています。

県議会議員

それは県の対応が悪いのではないか。もう一度許可できるか検討して、再度、私に説明してくれ。

こんなことが本当にあるわけです。

対応には神経を使いますし、慎重に対応するため時間も物凄くかかります。

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悪質なクレーム電話・情報公開請求も結構ある

県庁の業務はマスコミで取り上げられることが多く、多くの住民がその内容を見ます。

そうなると否定的な人が、

  • なんでそんな業務やるんですか?
  • あなた個人としてはどう考えるんですか?
  • 俺の税金で働いているのにそんな業務やめろ!

などと電話してきたりもします。

民間企業ではすぐに電話を切れるかもしれませんが、公務員はそうはいきません。

基本は電話の内容を聞いて、「お気持ちはわかるのですが・・・」と回答するのですが、本当に無駄だし心が削られます。

それに単純に公務員を嫌っている人もたくさんいます。

こげ太

知事を出せ!秘書課に電話するぞ!という言葉はもう聞き飽きました。

また、公文書の情報公開請求も部署によって頻繁にあります。

自治体の規則で「請求日から何日以内に対応」とされていることが多いため、膨大な量が来ればその期間内に対応せざるを得ないですし、個人情報は黒塗りをしたりと、通常業務以外の業務が発生するため、肉体的・精神的にしんどい仕事です。

決して情報公開請求制度を否定しているわけではありません。
知る権利は大事と思いますが、明らかに嫌がらせ目的の請求には毅然とした対応をすべきと考えています。

精神的に辛い(業務多忙・住民対応・パワハラなど)

公務員で休職する人は毎年増加しています。

(出典:地方公務員健康状況等の現況

赤のグラフがいわゆるメンタル不調により休職を行った地方公務員数の推移です。

10年前の約1.5倍、15年前の約2.1倍にもなっています。

また、総務省調査でも47都道府県のうち43都道府県が、メンタル不調による休務者が近年増加傾向にあるとしています。

その要因として大きいのは、

・1人あたりの業務量が増えたため(全団体の70%が要因として回答)
・業務が複雑化している傾向にあるた
め(全団体の70%が要因として回答)

と、これまで説明したような業務の観点が圧倒的に高くなっています。

業務多忙で毎日家に帰るのも遅くなり、肉体的・精神的に追い詰められる人が多くなっていることがわかるのではないでしょうか。

また、業務量が多くなってるのに加え、悪質な電話や大量の情報公開請求をされると業務が全く進まず、長時間勤務になり、そのまま精神的に辛くなるということも多くあります。

公務員のハラスメント事情

公務員にはハラスメントがないと思いますか?

昔に比べれば減ったとはいえ、ゼロではありません。

先ほどの総務省調査でもメンタル不調者が増加している要因として、

・職場内で気軽に相談しづらい環境になったため
・ハラスメントが増えたため

と回答した団体も複数あります。

私もハラスメントのうち、特にパワハラは今でもあると感じています。

話を無視されたり、資料叩きつけられたり、長時間怒られたり、こういうことは実際に存在します。

日常茶飯事とは言いませんが、公務員だからといってゼロではないよ、ということは認識しておいた方がよいです。

こげ太

当たり前ですがハラスメントは違法です。すぐに人事課や担当窓口、職員組合に相談しましょう。

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こげ太の事例と伝えたいこと

ここまでお読みいただいても、皆さんの印象として、

ふーん、でもノルマがないんだから民間よりは楽なんじゃない?

こんな風に思われる人がいるでしょう。

それはそれで仕方ないと思います。

結局どっちがしんどいのかっていうのはその人の感覚、価値観によるので分かりません。

ただ、私の感覚ではありますが、

  • 自分の担当業務に議員からケチがついて説明しないといけない
  • 住民からの理不尽なクレーム(長時間・何度も)
  • 県に責任はないのにマスコミに非難される
  • 前例のない事業や大注目の事業を失敗なくこなす

このようなことは民間企業では少ないと思っていますし、こういった点が精神的・肉体的に大きな部分です。

私はこれまで、出世コースである人事課や財政課、他県出向なども経験しており、一定の説得力はあると思っています。

また他にも、

  • 理不尽なパワハラ
  • 過労死ラインの長時間勤務(80時間超/月)

ということも経験し、長時間勤務にいたっては、

  • 40日以上の連続勤務(土日なし)
  • 月200時間以上の残業
  • 年間1,200時間以上の残業

と、体をボロボロにして働いた経験もあります。

どうだすごいだろ?と社畜自慢をするつもりはなく、

そんな私だからこそ伝えられることがあると思っています。

今の時代、県庁職員以外にも福利厚生がしっかりしていて、社会的に信用がある会社はたくさんあります。

それでも県庁職員になりたいですか?

さいごに

私の事例も含めて県庁職員が激務である理由を説明してきました。

やはり伝えたいこととしては、「覚悟がないならやめとけ」ですが、誤解してほしくないのは私は県庁職員を辞めようとは思っていません。

綺麗ごとに聞こえるかもしれませんが、やはり県庁でしかできない仕事はありますし、私には合っていると感じています。

県庁職員の仕事ってわかりにくいと思いますので、詳しくは次の記事をお読みください。▼

ここまで読んでいただいて、それでも県庁職員に興味があるという人は、まずは資料請求から始めるのがいいと思います。

こげ太

一人でも県庁職員になりたいと思ってくれる人がいれば私も嬉しいです。将来一緒に働きましょう!

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